■■■OPアンプ式平衡型ヘッドホンアンプ■■■
OP-amp based Balanced Headphone Amplifier


■掲載誌・・・CQ出版「大人のための実験工作マガジン」No.1 Dec. 2010

テーマは「大人っぽく音楽で遊ぼう」ということで、バランス型ヘッドホン・アンプの実験と製作レポートを書きました。記事の内容の詳細をここに書くわけにはゆきませんので是非書籍を見ていただきたいのですが、コンテンツは概ね以下のとおりです。23ページありますので記事としてはかなり大きいです。

  • ヘッドホン・ケーブルの3線式と4線式の違いの解説とクロストーク・データ
  • OPアンプによるバランス駆動の解説
  • ヘッドホンの改造かんたん編・・・YAMAHA RH5Ma
  • ヘッドホンの改造中級編・・・SONY MDR-CD900ST
  • 試作実験のための共通基盤の製作・・・ケース、入出力、電源スイッチなど
  • OPA2134概説とヘッドホン駆動力データ
  • 試作1号機・・・ボルテージフォロワ+反転増幅
  • 試作2号機・・・非反転増幅+反転増幅
  • 試作3号機・・・反転増幅+反転増幅
試作1号機はごくOPアンプを2個使ったごく標準的なバランス出力回路ですが、実験を繰り返しつつ紆余曲折があって、最終的には総反転増幅という思わぬ展開になりました。試作3号機は簡単な回路ですが十分に実用レベルの音が出ており、作ってみる価値はあるのではないかと思います。


■OPアンプを使ったバランス型ヘッドホンアンプ回路図(3号機)

(1)アンプ部・・・3台製作したうちのファイナル版。すべて反転増幅器としたところがミソで、この方式が最も素直で安定した帯域特性が得られました。音響的にも非反転方式よりも好ましい出音になっています。OPアンプには比較的廉価で入手容易なOPA2134を使いましたが、他のよりオーディオ的といわれるOPアンプよりもナチュラルで聞き疲れのない音に仕上がっています。

(2)電源部・・・特別なことはやっていない電源回路ですが、それなりに左右チャネルで分けたことと、BTL動作の信号経路を考慮した±両レール間をつなぐコンデンサ配置としてあります。

(3)全体図・・・アンプ部および電源部をつなぐ全体構造です。入力はアンバランス、出力はバランスです。

(4)ユニバーサル基板パターン・・・タカス製IC-301-72(1.6×69×95)を使用しています。試作実験のためにコネクタを使っていますが、製作される場合はコネクタを省略し、線材のじか出しの方が確実でいいでしょう。

※2個の3300μF/25Vのコンデンサは、後に同サイズの4700μF/16Vに変更されており、頒布の内容も変更しました。


(5)内部画像


(6)部品頒布・・・例の通り部品は頒布していますので、入手困難な方はご利用ください・・・http://www2.famille.ne.jp/~teddy/tubes/buhin.htm


(7)特性データ




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