定電圧ダイオードの実測データ


定電圧ダイオードは、「どんな条件下であっても決められた一定の電圧が生じる」という性質を持っています。定電圧特性が「5V」の定電圧ダイオードがあったとして、そのダイオードに1mAの電流を流すとダイオードの両端に5Vの電圧が現れます。2mA流してもやっぱり5Vが生じます。5mA流しても5Vが生じるのです。

実測データ

右図は、4種類の定電圧ダイオード(4V〜12V)の実測データです。

定電流ダイオードは、5Vを境にそれ以上とそれ以下で特性が大きく変化します。5V以下の定電圧ダイオードでは、動作抵抗が激増するために定電圧特性が劣化します。6V以上では動作抵抗が減少し、8V〜12Vくらいで最低になり、電圧が高くなるにつれて徐々に増加します。右図において、4Vの特性だけが特異なのはそのためです。

4Vの定電圧ダイオードから良好な定電圧特性を引出すには5mA以上の電流を流してやらなければなりません。6Vになると、1mA以上の動作電流があればかなり安定して定電圧特性が得られます。10V以上では、0.2mAですでに安定領域にはいっていることがわかります。

定電流ダイオードの温度特性は、5Vあたりがニュートラルで、それ以上では「正」の相関を持ちます。温度が上昇すると、動作電圧(Vz)も上昇します。10Vタイプや12Vタイプでは、動作電流の増加とともに動作電圧も右上がりになっていますが、この原因は自己発熱による特性変化が主なる原因です。

測定条件:気温25℃


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