6G-A4 シングル・アンプ クロストーク特性


本機では、初段6SL7GTとドライバ段6SN7GT共に左右両チャネル共用になっています。特に、6SL7GTでの容量結合のために高域でのクロストークが劣悪になってしまいました。部品配置もあまりよくありません。20kHzでは40数dBしか得られておらず、これで高品位の中高域を望むのはさすがに無理です。

一方、低域が70dB程度取れているのは、電源回路のパスコンを左右に分離したのと、トランジスタ・リプルフィルタの恩恵著しいものがあります。100〜200μF程度のケミコン1個から安易に左右の出力段に供給したのでは、100Hz以下で急激に悪化してしまい、奥行きのある低域の表現が失われてしまいます。