コア・ボリュームがないので、大出力時の低域の限界を感じるものの、こんな安価なOPT(TANGO U-608)にもかかわらずなかなかの特性です。6L6GCに差し替えた時の特性(点線)で低域でのレスポンスだけが低下しているのは、6L6GCの3結時の内部抵抗(rp)がEL34よりもかなり高いためだと思います。U-608のような小型で1次インダクタンスの小さいOPTを生かすには、出力管に内部抵抗値の低いものを適用することが重要です。
6FQ7の2段電圧増幅部だけの特性(細い線)もプロットしておきました。150kHzあたりで-3dBのダウンですので、もうちょっと工夫がいるかと思います。初段カソード抵抗が交流的にバイパスされていないために、初段管の内部抵抗が高くなってしまい、2段目の球の入力容量による高域低下がおきています。NFBを廃し、初段カソード抵抗をコンデンサでバイパスしてやるともっと広帯域になります。
測定条件:16Ω負荷時、0dB=1V、R-ch