<電圧>
日本は100Vですが、これは世界一低い電圧でして、100Vの国はなんと日本だけしかありません(北朝鮮のごく一部に100Vの地域があるとかないとか・・・)。他の国では最も低くて110V、最も高くて240Vです。ユニバーサルタイプの電気器具はすべての電圧に自動的に対応して動作するために、使用可能電圧が100V〜240Vとなっています。日本はどこに行っても100Vに決まっていますが、同じ国であっても地域によって電圧が変わる国の方が多いという問題があります。そのような国で厄介なのは、自分が行く地域が一体何Vなのか行ってみないことにはわからないという点です。従って、電圧がわからない国に行く場合は、すべての電圧に対応可能なユニバーサルタイプの電気器具にするか、完全にバッテリー式にするかしかありません。日本は世界的にバッテリーが安い国でして、欧州ではバッテリーのお値段がものすごく高くてぶったまげますのでご注意ください。
いまどきのパソコンのACアダプタはほとんど例外なく100V〜240V対応のユニバーサルタイプです。携帯電話のACアダプタのほか、バッテリーの充電器もユニバーサルタイプでないものを見つける方が難しいくらい一般的に普及しています。もちろんそうでないものもありますので、お持ちのACアダプタの表示は必ず確認してください。なお、当Tourer Audioプロジェクトで使用しているACアダプタはすべてく100V〜240V対応のユニバーサルタイプです。
電圧の変換・・・電圧を変換するにはかなり大掛かりなダウントランスあるいは変換装置が必要です。ダウントランスは右画像のようなもので、トランスですからかなり重いです。扱える電力はトランスの大きさ(重量)に比例します。100Wくらいのもので2kgしますし、ヘアードライヤーが使えるくらいのものになると5〜6kgもしますから、こんなものを持って行こうなんていう人はまずいないでしょう。
<プラグ形状>
さらに面倒なのがプラグの形状問題です。これがまたいろいろあって、同じ国内でも違う地域があったりします。海外旅行用にさまざまなタイプの変換アダプタが売られていますので、どうしてもわからない時は「なんでもOK」な変換セットを持って行くことになります。そして、せっかくアダプタを持って来たのに、ホテルの部屋にはご親切に日本と同じ形状のコンセントがついていてスカを食らうこともあります。米国の都市部であれば、日本と同じプラグが使えるのが普通です(電圧は120V)。欧州の多くの国では、Cタイプと呼ばれるプラグが一般的です(電圧は220Vまたは230Vがほとんど)。じつは、Cタイプにも微妙な方言があって、2本の○棒の太さが違ったり、間隔がちょっとだけ違ったりすることがあります。インターナショナルなホテルであればあまりローカルなプラグ形状に出会うことはないと思います。
<海外電源事情一覧サイト>
http://memorva.jp/travel/preparation/power_voltage_plug.php ・・・わかりやすい。
http://www.yamabishi.co.jp/worldvoltage/denatsu.htm ・・・詳しいようでいて結構間違いがある。
<ACタップを持って行く>
右の画像は欧州のホテルでの私の使い方です。白いACタップは日本で普通に売られているものです。このACタップには日本仕様のプラグがついているわけですが、そこにCタイプの変換アダプタを取り付けてからホテルのコンセントに差し込んでいます(画像右下)。暗くて見えにくいですが、白いプラグの先に黒い変換アダプタをつけています。
こうすれば、日本から持って来たすべての電気器具(もちろん電圧だけはユニバーサル対応)が、変換アダプタをいちいち取り付けなくてもいくつも同時に使えるようになります。ホテルの部屋にあるコンセントの位置や数には制限があるので、同時に使えるコンセントの口を増やすという目的もあります。この時に持って行った電気器具には以下のものがありました。
・パソコン。(なお、日本で売られているACタップには、使用電圧が125Vまでと書いてあるものが多いですがそこは目をつぶることにします。)
・オーディオアンプ(トランジスタ式Tourer)用のACアダプタ(12V)。
・携帯電話の充電器。
・デジタルカメラのバッテリーの充電器。
・フィールドレコーダーの充電器。