本音爆裂・神経逆撫

師匠と弟子のROVERドライビング講座-1


下手糞運転いろいろ
2000.9.17

弟子「師匠、初回から面白そうなタイトルですね。」
師匠「日頃、言いたくて溜まってたことを言わせてもらおうと思ってさ。」
弟子「それって、参考になるんでしょうね。」
師匠「これはあくまでも僕の価値観から見た下手糞運転に対する見解なんだけど、たぶん、教習所のベテラン指導員も似たようなことを言うと思う。」
弟子「安全運転という観点ですね。」
師匠「それだけじゃなくて、運転に対するセンスもあると思うよ。事故を起こさない下手糞ドライバーなら腐るほどいるじゃないか。無駄な動きをしたり、無意味な行動をするドライバーならいくらでもいる。」
弟子「無駄な動きねえ。そういえば、左折するのにハンドルを一旦右に切る人って、多いですね。」
師匠「自分の車の後輪がどういう軌跡を描いているのか全然わかってないから、そうなるんだよ。」
弟子「ということは、そういうドライバーの問題は左折だけじゃないってことになりますね。」
師匠「そういうこと。そういう奴は決まって、一車線道路の交差点で右折待ちをする時、平気な顔して進路に居座って後続の直進車の進路を塞ぐんだな。」
弟子「よくいますね。あと50センチ前、あと1メートル前に出てくれたら脇を通れるのに。周囲にどういう迷惑をかけているかがわからないんですね。」
師匠「そういう奴に、左折するのにハンドルを一旦右に切るなって言っても、何言ってるのかさっぱり通じないってことだ。」
弟子「えへへ、私も交差点での右折待ちでは、結構、後続車の進路を塞いでたかもしれません。」
師匠「そんな交差点でもね、思いきって車を交差点の中央付近まで前進させることで、いとも簡単に後続車が通るのに充分な隙間が作れるんだよ。」
弟子「何も考えてない奴といえば、ウィンカーを出すのと同時に車線変更する車ですね。」
師匠「ウィンカーを出さずに車線変更する奴もさ。」
弟子「周囲のドライバーの注意力と善意によって自分が守られているってことに全く気づいていないってことですね。」
師匠「合図なしでアクションを起こしてはならない、っていう基本的なことがわかっていないドライバーは結構多いね。」
弟子「ブレーキングもですね。」
師匠「右折するのに、合図なしでいきなりブレーキ踏んだら、後続の直進車はわけがわからずにそのままの車線でブレーキ踏むよね。」
弟子「はい。」
師匠「ブレーキ踏んだ後で右折の合図を出したらどうなるね。」
弟子「すでに停止している後続の直進車はなんとかして左に車線変更しようとします。」
師匠「非常に危険な状態だろ。だけど、前にいる車がちゃんと早目に右折の合図をしてからブレーキングしていれば、後続車は余裕を持って左車線に移ることができたよね。」
弟子「ここで、無理して左車線に進路変更しようとした後続車に、後ろから来た直進車が接触したら、これは誰の責任になるんでしょうね。」
師匠「事故の原因を作った犯人は、自分は関係ないと思うだろうね。」
弟子「なるほど、事故のきっかけを撒き散らしておきながら、自分は事故には遭わないってわけですか。」
師匠「だからね、右折レーンのない2車線道路の交差点で右折する時はね、自分が停止して右折待ちをすることで後続の直進車の通行を妨げるわけだから、後続車のためにかなり早いタイミングで車線変更する機会を与えるような運転をするのが上級ドライバーということになる。」
弟子「じゃあ、高速道路はどうなんでしょう。休日の高速道路なんか、いろいろな意味でかなりひどい状態だと思うんですけど。」
師匠「自分の車速と周囲のペースとのバランスがとれない奴は、高速に乗るなって言いたい。」
弟子「いつまでも追い越し車線に居座って走っている車って、よくいますね。」
師匠「英国の高速道路を走ってみてごらん。追い越したらさっさと走行車線に戻るっていうことがどういうことなのか、実体験できるよ。」
弟子「国によって常識が違うんですね。」
師匠「追い越しが済んでもさっさと走行車線に戻らないで後続車の邪魔をしているドライバーは、ミラーを見ていないってことがわかる。」
弟子「なるほど、そういう風に考えるんですね。危ない危ない。」
師匠「運転中は、一点を凝視することなく、四六時中すべてのミラーとすべての視界を満遍なく見なければならない。それができなかったら、自分や同乗者を事故から守ることはできない。」
弟子「こっちが追い越しをはじめたら、前の車も割り込むように追い越しをはじめることがありますね。」
師匠「そいつもちゃんとミラー見てないね。」
弟子「時々、明らかにこっちが追い越しをはじめたことに気づいているのに割り込んでくる車もいますよ。」
師匠「それは、性格ワルを通り越した単なる馬鹿だと思っていればいい。いずれにしても、そういうミラーをちゃんと見ていない車や馬鹿が乗っている車からはさっさと離れなければいけないよ。」
弟子「追い越しといえば、後ろから猛スピードで追いついてきて、こっちに追いつくなり車間もあけずにぴたっとついて煽ってくる車っていますよね。」
師匠「あほだよね。大型のRV車に特に多いね。高速だったらメルセデスとセルシオだな。」
弟子「一車線の街道や山道を走っていると、必ずそういうのに出くわしますね。」
師匠「つまりだな、大型RV車のオーナーの何%だかは一定比率でそういうあほたんがいるってことだな。」
弟子「でも、不思議なんですけど、そういうことをしてきたレンジ・ローバーっていうのにはまだ会ったことないです。」
師匠「正しい英国車乗りはね、そういうお馬鹿はやらないの。ほかの奴等と一緒にされたくないから、わざわざ英国車なんかに乗っているんじゃないか。」
弟子「流石、英国車贔屓の師匠はうまいこと肩を持ちますね。ああいう風に、後ろにぴたっと付かれたら、いやですよ。」
師匠「でもね、さっさと路肩なんかに退避して道を譲ってやるとさ、たいてい、サンキュー・ハザードを点滅させて走って行くね。」
弟子「煽ったような運転するくせに、変ですね。」
師匠「つまりね、そんな悪い奴なんかじゃないのに、ちょっとペースの遅い車に追いつくとね、ついつい、ぴたっと付いてしまいたくなるもんなんだよ。」
弟子「なんとなくわかります、その気持ち。」
師匠「だからね、性格ワルじゃないんだから、運転センスというものをワンランク・アップして欲しいんだな。猛スピードで追いつくところまではそいつの勝手なんだけどさ、安全確保という点では、追いついてからはある程度の車間距離はとって欲しいね。」
弟子「でも、それじゃあ、前の車はどきませんよ。」
師匠「そこが最大の問題なんだよ。悪いのは前にいる車の方さ。自分のペースと追いついてきた車のペースの両方について考えるということをしないドライバーが、あまりに多いということなんじゃないだろうか。」
弟子「それは事実ですよ。」
師匠「しょうがないから、追いついた方は追突の危険を冒してまで、ぴったり車間を詰めるような下品なことをしなければならないわけだ。」
弟子「じゃあ、どうすればいいんでしょうか。」
師匠「追いつかれた車のドライバーの多くは、抜かれまいとして無駄にスピードを上げようとしたりするね。さっさと抜かせてあげりゃいいのに。」
弟子「だって、それじゃあ運転が下手でトロイ奴だと思われちゃうじゃないですか。」
師匠「連続するカーブを猛スピードで走り抜けるのが上手な運転だっていうんだな。」
弟子「ハンドルさばきがうまかったら、すいすいと駆け抜けられるのとちがいますか。」
師匠「ハンドル操作=運転技術、だなんて思わないでくれよな。車というものは、加速とブレーキングで動かすものだよ。」
弟子「ということは?」
師匠「さっさとブレーキングして左に寄ってさ、後続車をやり過ごしてから、速やかに加速すればいいじゃないか。あっという間のできごとだよ。しかもだな、いつまでも車間のとれない状態で危険を増大させながら走るよりもずっと安全じゃないか。頭使えよ。」
弟子「う〜ん、そういうことをするのはやっぱり抵抗あるなあ。師匠はどうなんですか。」
師匠「最近になって、抵抗なく自然にできるようになったね。余裕に満ちた人生を楽しみたかったら、トライしてみることだよ。人生観変わるかもよ。」
弟子「師匠がそうおっしゃるなら、そうなんでしょうね。」
師匠「本当はね、『追い抜きたい』という意思表示がちゃんとできたらいいんだけどね。」
弟子「どういうことですか。」
師匠「そのためにパッシングという合図があるんだよ。」
弟子「あれ、パッシングってのは威嚇じゃないんですか。」
師匠「違う違う。ヨーロッパなんかでは、パッシングは『私は今からあなたを追い抜きますよ』という意思表示なんだから。車間あけないでやるから威嚇みたいになるけど、充分な車間を開けた状態でするパッシングはそんなに嫌なもんじゃないね。」
弟子「そうかあ、車間がないから威嚇的になるんですね。」
師匠「その時にね、今追い越しさせたら危ないな、と思ったら右のウィンカー出して『今追い越すのは危険だからやめとけ』と言ってやる。安全に追い越せるようになったら左のウィンカー出して『私は左車線に出ませんから、どうぞご自由に』と言うんだ。」
弟子「日本にはそういうルールというか習慣はないですね。」
師匠「おかしいよね。はみ出し追い越し禁止の道路だらけなのに、速い車が遅い車に追いついた時のためのルールができていないんだから。英国の道路ははみ出し追い越し自由だし、むしろそういうことを前提にした道路標識があるね。」
弟子「そんなものがあるんですか。」
師匠「追い越しのために反対車線にはみ出た車のために『そろそろカーブがあって見通しが悪くなるから、元の車線に戻れ』という意味の矢印がね、路面に描いてあるんだな。」
弟子「そういう仕組みは日本の道路にはないですね。」
師匠「だからね、追いつかれた車がちょっと知恵を使えばいいのさ。うまい運転というのは、危険を減らして、交通の流れをスムースにするもんなんだから。」
弟子「ほとんどのドライバーは、ぎくしゃくしながら混雑の原因を作りつつ危険を増大させてばかりような気がします。」
師匠「運転はね、手を使わずに、頭と足を使えって言いたいな。」
弟子「なかなか意味が深いですね。」
師匠「そうさ。車の運転は奥が深い。だから知恵がいるし、ドライバーの品格も問われるってわけだ。」
弟子「師匠にかかると何でも頭と品格だからなあ、まいるよなあ。」
師匠「そういうのってさ、電車でいうなら、大股広げて2人分の席を占領している奴や、ちょっと詰めればもう1人すわれるのに気がつかないでいる奴の問題と同じじゃないかと思うんだよ。」
弟子「前途は多難ですね。」
師匠「ま、75が新モデルになってもちゃんと売れて欲しいね。75を選ぶような人なら、そういう馬鹿なことはなさそうだから。」


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