ユニバーサル基板パターン例
Hints & Tips for How to Build
平ラグも悪くないですが、ユニバーサル基板を使った製作例はないのか、という要望に応えてようやく本ページができました。なお、この基板パターンはVersion2対応です。最新バージョン(Version3)は各自工夫してください。
ユニバーサル基板は実におびただしい種類が市場に出回っています。そんな中で異彩を放っているのが(株)タカス電子製作所製のIC-301シリーズのユニバーサル基板です。この基板はユニークで他社にはない独特のパターン構造をしています。まず、アースあるいは電源ラインとして使える直線的なパターンがいく筋も走っていること、部品用のパターンは3個ずつつながった単位が連続していること、この2点です。通常のユニバーサル基板では、アースや電源ラインは単線などを使ってパターンをつないでやらなければならず、穴に差し込んだCRや半導体のリード線も裏側で曲げて隣のパターンまで伸ばさなければなりません。そのため、裏側の配線がでこぼこになりやすく、部品をハンダづけしてしまうと取り外すことが困難です。しかし、このユニバーサル基板の場合は取り付けたCRや半導体のリード線はまっすぐのままでよく、若干のジャンパー線を追加するだけで配線を完成させることができます。しかも、銅箔が3つに穴にまたがっているため加熱してもはがれにくく、強度的にも優れています。
本パターン図に対応する回路はこちら(FET式差動ヘッドホン・アンプ・・・DC12V改訂版 2009.2)です。このパターンは以下の考え方によってデザインされています。下の画像では、プラス電源ラインを「赤」、マイナス電源ラインを「白」、アースラインを「黒」で塗ってあります。ジャンパー線は黒線で表記し、ハンダづけする箇所は黒丸にしてあります。これらと交差・競合するジャンパー線は茶色にして区別しています。負帰還ラインはいくつかの部品をまたぐので点線で表記しています。
- 穴に差し込んだ部品のリード線を裏で折り曲げないで短く切る、というルールでデザインされています。
- 裏でパターン間をつなぐために当てた線がほとんどありません。
- そのため、基板のパターン面にダンゴができないこと、パターン間の接触事故が起きにくいこと、一旦取り付けた部品が容易に交換できること、仕上がりがきれいなどのメリットがあります。
- そのかわり元からある隣り合うストリップをつなぐための細かいジャンパーがたくさんあります。
- この画像は上から見たものです。プリントパターンが見えていますが、よく見ていただくとわかりますが画像を裏焼きしてあります。プリント面を上にしていると勘違いされた方がいらっしゃいますので念のため。
ジャンパー線は、銅単線あるいはすずめっき線を基板の表側から「Uの字」型に差し込み、裏側からハンダづけすればいいでしょう。しかし、一部のジャンパー線は他のジャンパー線と交差するため絶縁性のあるビニル線を使う必要があります。回路図を参照しつつ、どう配線したら収まりがいいかご自身でよく考えながら作業してください(それくらいの頭は使ってください・・・従って、本ページには完成画像はありません)。
(株)タカス電子製作所製のIC-301シリーズを扱っている店は非常に少なく、入手に苦労されるかもしれません。
こちらで頒布していますのでご利用ください・・・http://www.op316.com/tubes/buhin/buhin.htm