私のアンプ設計マニュアル / 雑学編
リスニング・ルーム

おことわり

この章は、我が家の生活様式、私の好き嫌い、私が「こうありたい」と思っていることなどについてご紹介しています。多くのみなさんの嗜好や趣味とは合わないと思いますが、何かの参考くらいにはなるかもしれません。せいぜい、その程度の内容です。


メインルーム(1F)

雑誌などでよく、リスニングルーム探訪の記事が載っています。たいていは、お父さんがオーディオの趣味を持っていて、専用のリスニング・ルームがあって、正面には大型のスピーカーやビデオ・スクリーンなどがあり、部屋の中央にはヒアリング用の豪華な椅子、そして壁にはラックにきちんと整理されたさまざまなオーディオ機器があります。壁一面がレコードラックなんていうお宅のよくみかけます。

私の場合、こういう雰囲気がだめなんです。生活に関係ないものや機械類はできるだけコンパクトに、というのが我が家の基本方針ですので、スピーカーはできるだけ小さいもの、オーディオ機材は目立たないように部屋の隅っこに、使わない機材は出さ(陳列し)ない、ということになります。従ってリスニングルームといってもそれらしい風情はなく、ご覧のとおりなんとなくがらんとしています。

左の画像は、吹き抜けになっている2階ロビーからリスニング・ルームとも言える部屋を見下ろしたところです。中央の画像は部屋の中央から天井を見上げたところです。この部屋は普段はほとんど何も置いてなくて椅子が2〜3脚あるくらいですが、来客があると人数に応じたテーブルセッティングが現れます。

このリスニング・ルームに隣接して左側に防音設備のある音楽の練習室があります。そして、練習室のガラス扉を全開にすると、練習室はステージになり、このリスニング・ルームと右奥のダイニングが客席になり、吹き抜けが音響効果を高めてくれるようになっています。

私は、天井の高さが非常に重要だと感じています。どんなに広い部屋であっても、天井が低いと得られる音はストレスの多いものになります。面積はなくとも、高さがあると実にのびのびとした、美しい響きが得られます。それは、マンションからこの家に移って最初に感じたことでした。いや、ほとんどカルチャーショックといっていいほど大きな変化だったのです。

なんで天井が高いといいのか、その理由が最近(2012.10)わかりました。あるミキシングの本を読んでいたら、スピーカーの直接音と床からの反射との時間差が定位や距離感に寄与しているという記述がありました。天井が低いと床と天井の両方から微妙に時間差のある反射音が聞こえてしまうのがまずいのだと思います。以前住んでいたマンションで、床の反射率を上げて、天井を折り上げにして音を拡散させたらうんと良くなったのはそういうことだったんだろうと今さらに思うのです。

もうひとつ重要なポイントは、壁や床の材質と構造です。日本の住宅では、通常私達が洋間と呼んでいる部屋は石膏ボードを貼った四角い箱です。畳の和室と対照的な洋室だと思っていますが、残念ながらこの構造の部屋から洋風な音は期待できません。西洋音楽らしい響きが欲しければ、「石膏」ではなく「石」が必要です。石膏ボードは叩くと「ぼこぼこ」と鈍い響きがしますし、叩き方を変えると「ぼーんぼーん」という太鼓のような音もします。

これが濁った音を生む犯人です。しかし、日本の住宅で石造りというわけにもゆかないので、壁は3面が煉瓦タイル張り、残り1面はほぼ全面高さ6mまでペアガラスとしました。床はコンクリートの上にテラコッタ・タイルを貼っていましたが、やりすぎ感があったので後にウォルナットの板張りに変えました。天井は一部ペアガラス、残りがクロス張りですので相当にライブな空間ですが、音のクリアさは失われていません。壁は広い意味では太鼓構造ですが、タイルを貼ったおかげで鈍い反響がなくなりました。また、床は地面からコンクリートで固めてあるため強固で、レコードプレーヤのそばで飛んだり跳ねたりしても微動だにしません。

1Fは狭いですが、2階の手すり(写真に白く写っています)の奥は廊下、踊り場、そしてロビーがあるので上の方は相当に大きな空間になっています。構造上、このリスニング・ルームはオープンな造りなので、ここで鳴った音は家中に伝わります。プライベート・ルーム以外のほとんどすべてのエア・ボリュームを音のために使っている、と考えていいと思います。音楽を楽しむ特等席は、実は、2階のロビーです。1階の音が、ほどよく立ち昇ってきて、どこかのリゾートホテルの吹き抜けのラウンジで寛いでいるような気分にさせてくれます。幸い、家族全員がクラシック・ファンであり、オペラ狂いであり、ジャズもボサノバもフレンチもイタリアンも聴きます。だから、こんな構造でモメずに済んでいるのでしょう。もちろん、各個室にはそれぞれ別にプライベートなシステムがあります。

装置類の画像がないので気になると思います。この部屋にセットしてある装置は以下のとおりです。

  • レコードプレーヤ: DENON DP-55L (この比較的廉価なプレーヤは以前使っていたTHORENSよりも腰の座った良い音がする)
  • カートリッジ: DENON DL-103 (40年来これを愛用)
  • CDプレーヤ: STUDER A727 (今まで使ったCDプレーヤの中で最も音楽をまともに鳴らす・・・と思っていたが、PC+トランス式USB DACに完敗)
  • PC: ThinkPad + iTunes (このPCは音楽専用機)
  • オーディオインターフェース: トランス式USB DAC (レコーディングの時はRMEに変更する)
  • プリアンプ: 真空管MCヘッドアンプ付プリ・アンプ (使いはじめて25年以上経つがいまだに元気。そろそろ新作のバランス型と置き換える予定)
  • メインアンプ: 6N6P全段差動PPミニワッター2012 V2 (時々6AH4GT段差動PPや71Aシングルミニワッターに変更される)
  • スピーカー: HARBETH HL Compact 7ES-2 (画像に写っている3種類はすべて人にプレゼントしたのでもうありません)
その他、必要に応じてPCオーディオを持ち込んだり、アンプ類を変更することがあります。


ダイニングルーム(1F)

以前はイニングルームにはソース機材がなく、ソースは隣のメインルームから送り出して、6DJ8全段差動PPミニワッターで受けてRogers LS3/5Aを鳴らしていましたが、今はPCがソースの主力です。スピーカーは天井近くの棚に組み込んであるので、ここからは見えません。

食事やコーヒータイムはここで過ごしますが、かかっている音楽はほとんどが室内楽です。

  • PC: MacBook + iTunes (このMacは音楽専用機)
  • オーディオインターフェース: トランス式USB DAC (・・・)
  • メインアンプ: 6DJ8全段差動PPミニワッター2017 (このアンプはとても良いです)
  • スピーカー: HARBETH HL-P3ES (Roger LS3/5Aの後継として入れ替え。帯域が広くなった)


アトリエ(3F)

3Fはアトリエすなわち工房なので機材構成は流動的ですが、2012年8月の構成は以下のとおりです。

  • PC: ThinkPad E430c + iTunes (上の画像のPCは旧ThinkPad R60)
  • オーディオインターフェース: RME UCXトランス式 or トランス+真空管バッファ式USB DAC Version1/2 (・・・)
  • オープンリールデッキ: OTARI MX-50N (そんなにでかくないスタジオ用マスターレコーダー)
  • メインアンプ: 6N6P全段差動PPミニワッター、トランジスタ式ミニワッターPart5 (その他いろいろ、しょっちゅう入れ替わる)
  • スピーカー: tangent EVO E5 (E4を使っていたが人にあげてしまったので仕方なくE5)

寝室(2F)

寝室で使っているソース機材はiPod nanoのみです。


旅行セット

旅行先で使っているシステムで「ツアラー」と呼んでいます。

  • iPhone: iPhone5 (・・・)
  • PC: Thinkpad E430c + iTunes 
  • オーディオインターフェース+メインアンプ: USB DAC内蔵ミニワッターツアラーPart5 (・・・)
  • スピーカー: audio pro allroom sat、monitor audio R45HD (コンパクトな割りに音楽的な音がちゃんと出ますが・・・欠点も多いです)

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